株式会社アイエンター
株式会社アイエンター
iPad無人受付案内システム「I-FACE」は、来客者対応や担当者呼び出しなどの受付業務を自動化し、受付無人化を実現するiPadシステムで、2012年から提供を開始し、導入企業700社、販売台数1,000台に成長しているアイエンターのプロダクトです。
この度、さらにユーザーの利便性を高めるため、UXを用いてユーザー体験の大幅な改善を図るリニューアルを実施しました。リニューアルの経緯として、販売台数が伸びる反面、ユーザーの小さなひと声を真摯に受け止めることができなくなっていたことが原因で競合負けやクレーム、解約数の増加に繋がり、I-FACEの根本的な見直しが急務になりました。
今回のリニューアルでは、特に問題の大きかった「ユーザーニーズが考慮されていないUIデザイン」の解決に注力し、I-FACEを提供する価値から見直し、ユーザーニーズとビジネスニーズを何度もすり合わせながらユーザー体験を設計しています。
I-FACEの価値(コンセプト)を「変化とスピード感」に設定し、デザインスプリントを用いてユーザー体験を大幅に改善した結果、リリース後は問い合わせ数が12倍に増加しました。無駄な機能を省いて極限までシンプルかつスマートに変身したI-FACEは、導入企業様から「使いやすい、運用ハードルが低い」と高評価を頂いています。
デザイン思考をベースとした5段階プロセスを踏み、短期間でアイデア検証を実践するデザインスプリントを用いて、課題の洗い出しから、課題解決策の抽出、プロダクトの価値創造、アイデアの具現化および検証まで行いました。
事前に集めた現場の声(ニーズや課題)をもとにペルソナ、カスタマージャーニーマップを作成し、アイエンターが感じていたI-FACEに対する課題を抽出後、プロジェクトメンバー全員で今回のリニューアルで取り組むべき課題を共有。
バリュープロポジションキャンバスを用いて、ユーザーの抱える課題と現状のI-FACEを比較し、ズレが生じている部分を可視化、ユーザー課題に対する解決策を出しながら、ユーザーに提供できるI-FACEの価値を設計。
縦軸「ビジネスへの影響度」、横軸「ユーザーへの影響度」のアサンプションマップを用いて、バリュープロポジションキャンバスで抽出した課題に対して、ユーザー視点とビジネス視点の両方で考察し、優先順位を決定。
前工程の結果を踏まえ設定したI-FACEの価値「変化とスピード感」を念頭に、設計に落とし込みプロトタイプを作成。
I-FACE導入企業様にも参加いただき、ユーザーテストを実施。プロジェクトメンバー全員でユーザーテストの様子を観察し、点数化したテスト結果をもとに機能を選定、改修内容をまとめ、デザイン設計に反映。
I-FACEの提供を開始した2012年、iPadを用いた受付システムは珍しく、受付にI-FACEがあるだけでスタイリッシュに見えるという時代でした。しかし時は流れ、タブレットを用いた受付システムは一般的となり、ユーザー体験を考慮していないサービスは淘汰される時代となりました。
今回のリニューアルでは、I-FACEのUIデザインだけでなく、収益の最大化やプロダクト戦略など経営的な部分も含めたすべてを見直すため、経営層やプロダクト責任者、開発責任者などがプロジェクトに加わりました。経営層や各責任者がデザインスプリントを体験したことにより、I-FACEや他のプロダクトを作る上で組織としての意識がガラッと変化し、I-FACEの改善スピードや今後の取り組みに良い影響を与えています。
リニューアル後、問い合わせや販売台数が伸びるにつれて、新たなニーズや課題が増えてきました。これらのニーズや課題に向き合い、I-FACEのコンセプト「変化とスピード感」を軸にさらなるアップデートを模索しています。
これからも受付のあり方は多様化し、ニーズも変化していきます。ユーザーにより良い価値を提供するため、I-FACEも進化し続けます。
IoT/AI/XR(VR・AR・MR)/RPA/アプリ開発/Webシステム開発/業務システム開発
/クラウドインテグレーション/デザイン/UX/デジタルマーケティング関連
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